漫画村騒動について思うこと
無料で漫画を読めるサイト漫画村。ほんと夢のようなサイト。ただより高いものはないという格言通り裏で仮想通貨のマイニングだのスマホ内の情報を抜かれたりだのしてるらしい。
どれもこれも噂の域を出ないけれども。
アクティブユーザー数一億とかいう莫大な数字になってしまったので、世の中の出版社が提訴して、国が対応するとかいうとんでもない事態になった。
講談社が発表した漫画村の様なネタバレサイトの被害総額は数兆円に上るらしい。
いやいや流石に無理があるだろう。数兆円の数ってまず何。一兆違うだけでとんでもないんですけどちゃんと調査してんのか。
という揚げ足取りは置いといて。
仮に数兆円の被害額が本当だったとしよう。それは、単純に読まれた数×単行本の値段をしたものなのだろうか。だとしたら大きな間違いだと思う。
立ち読み、古本屋、漫画喫茶、喫茶店に置いてある雑誌を無料で読んでた人たちが、流れた場合もあるだろう。
日本で一番売れてる漫画ワンピースは全90巻で、まだ続く。少年漫画なのに、少年の財力では到底買うことができない。それどころか成人した貧乏学生ですら難しい。そういったお金がないネットユーザー達は無料で読める漫画村を利用するだろう。
ということは、読んだ人が買った人と見るのがそもそもおかしいのである。
さて、ここで出版社が発表した売り上げが落ちた数を見てみると前年比12パーセントダウン。それも漫画村の台頭から急激に落ちている。
個人的には、ネット上に無料で転がっているのに、88パーセントもの人がちゃんとお金を払って漫画を読むということに対して出版社は何故感謝しないんだろうなぁと思う。
ソシャゲから始まる無料の乱舞はどのコンテンツをも侵食している現代で、旧態然として料金システムを変える気のない出版社はちょっと対応違うんじゃないかなと。
NetflixやらHuluだかの様に、月額課金で漫画読み放題とか作れば利益は凄まじいことになるはずである。
漫画村は、お金がない人たちに対するビジネスとして利益を上げた。その視点には感動を覚える。ユーザーの利用は無料なのに管理人にはお金が入るとは現代の錬金術の如しである。
古本屋や漫画喫茶がまかり通って、漫画村がダメな理由というのが調べてもモラルの問題だとかでふわふわしてる訳で、これは正当なビジネスとして成り立つんじゃないのかなぁとも感じる。
でも、ただより高いものは無いという言葉もあるので、僕は漫画村を利用したことはない。
そもそも命を削って漫画を描く漫画家に利益が行かず、血と涙と汗の結晶の作品をネット上にアップするだけでうまい汁を啜るだけの管理人がツイッター上で自己正当化しているのはどう考えてもおかしい。人の心を踏みにじってる時点で犯罪であるべきだと思う。
漫画村の台頭を許してしまったのは、波に乗れていない出版社の怠慢というのは漫画村管理人に同意する。法に触れていないらしい正当なビジネスであることも素晴らしい観点だと思う。
だが、傷つく人が想定できる時点でそのビジネスはおかしい。
そして、出版社が自分が正義かのように振舞っているのもおかしい。ほかにやりようがあるような気もする。
もっと出版社頑張ってほしいなぁと思いながらジャンプおもしれえ!とページをめくりながらコーヒーを啜る今日です。